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パワーラックの床マット配置パターン

パワーラックの床マット配置パターン

#タイルマット #ホームジム |

フリーウェイトで安全なトレーニングを行うためにはパワーラックの存在は欠かせません。特にホームジムにおいては、パワーラック、バーベル、プレート、アジャスタブルベンチの4点セットで構成されることが多く、今後もしばらくは筋トレ器具のメインストリームであり続けるでしょう。

そしてジムを作る上で必ずつきまとうのが床材の検討です。弊社ではジム用のゴムマットを取り扱っていますが、購入検討者から頂く質問で多いのが下記の2つです。

  • 〜を置きたいのですが、マットは何枚必要ですか?
  • 〜の場合、厚みは何ミリのマットが良いでしょうか?

というわけで本記事では、これらの質問に回答する形で、パワーラックを使用する上での床マットの配置パターンを検討したいと思います。

今回、配置を検討する上で使用したラックはベーシックな48インチ四方(122cm四方)のものとなります。

ハーフラックやスクワットスタンド、スミスマシン、競技用ベンチ台などを使用される方もいらっしゃるかと思いますが、占有面積としてそれぞれそこまで大きな違いはありません。

ただメーカーによっては通常より大きめの設計となっている場合もありますので、マットの選定の際はご利用になるラックの寸法をご確認ください。

1. 縦4x横3=12枚のミニマムパターン

1. 縦4x横3=12枚のミニマムパターン

使用したゴムマット

パワーラックを設置する上で最小限に収めたのがこちらの12枚のパターンです。こちらはとにかくコストを抑えたいという方向けの配置パターンです。

トレーニングは全てパワーラックの中で行うことを想定しており、ベンチプレスやスクワットのみであれば、この形で行うことができます。あるいはアジャスタブルベンチを使ったダンベルトレーニングのみの場合もこのスペースで行うことができます。

縦4x横3=12枚のミニマムパターン

横のタイルが3枚で幅が150cmとなるので、通常のオリンピックバーを使用する場合はプレート部分がマットの範囲からはみ出してしまいます。そのためデッドリフト等の床からバーベルを引くトレーニングやクリーンなどのバーベルをドロップするトレーニングは不可となります。

また、ラックの幅に対してマットの幅がギリギリのため、何らかの衝撃でラックの支柱がマットからずれ落ちてしまう危険性があります。あくまでコスト優先の最小限ということを理解した上で、部屋の角に設置するなど万が一の事故に備えて設置を行ってください。

15mmのマットについてはタイル間の固定ができないため、使用中にずれてこないのか?という質問をよく頂きます。下記の動画の通りラバーのグリップがあるため、ちょっとした踏み込みなどであればそこまでずれてきません。

 



一方でなにか強い衝撃が加わると簡単にずれてしまいますし、あるいは振動などでもちょっとずつマットが動いてしまうので、ズレが気になる方は接着施工をおすすめします。狭いスペースであれば敷き詰めてしまうことで隙間が出てくるのを防ぐ方法もありますが、ゴムは気温差によって伸び縮みするので注意が必要です。 

2. 縦4x横4=16枚のベーシックパターン

縦4x横4=16枚のベーシックパターン

使用したゴムマット

こちらは先ほどよりも幅に余裕をもった16枚のパターンです。最もベーシックな配置で、実際のホームジムやガレージジムでもこの形はよく見受けられます。

奥行きは200cmとなるので、基本的にはパワーラック内でのトレーニングを想定しています。ただ幅も200cmあるため、例えば奥行きの短いスクワットスタンドなどを使用する場合は手前に十分スペースが取れるので、環境によってはラックの外でデッドリフトなども可能となります。

縦4x横4=16枚のベーシックパターン

一方でラック前のスペースは決して広いとは言えず、例えばアジャスタブルベンチをラック外に出す時などはやや不便です。

写真のマットは厚み25mmのマットで、タイル間をバックルで固定できるためマットがズレてくる心配もありません。

3. 縦5x横4=20枚のラック内外両用パターン

縦5x横4=20枚のラック内外両用パターン

使用したゴムマット

さらに奥行きを伸ばした20枚のパターンです。この広さがあればパワーラックの中と外の両方でトレーニングが可能となります。

こちらであればラック前のスペースも十分ですので、ベンチの移動も簡単です。やや手狭ではありますが、クリーンなどのトレーニングを行うことも可能です。種目を制限されずに快適にトレーニングを行いたい方にはこれくらいの広さがおすすめです。

縦5x横4=20枚のラック内外両用パターン

注意点としては、プレートストレージも搭載した支柱6本タイプのパワーラックですと奥行きが200cmを超えてくるケースもありますので、そうなるとラック外でのトレーニングスペースの確保は難しくなります。

4. 20枚+段差解消スロープのラック内外両用パターン

20枚+段差解消スロープのラック内外両用パターン

使用したゴムマット

こちらは先ほどの20枚に段差解消スロープをつけたパターンです。ベンチなどを頻繁に移動する場合は、こちらのスロープがあると便利です。またなにより見た目が美しいので、ジムの見た目にこだわりたい方にはおすすめです。

20枚+段差解消スロープのラック内外両用パターン

加えて、ゴムチップは断面から剥がれて散らばってくるので、スロープをつけることでそれを予防することもできます。

5. 50mm x4枚ミックスのデッドリフトパターン

50mm x4枚ミックスのデッドリフトパターン

使用したゴムマット(※写真と一部異なります)

ホームジムやガレージジムでも床引きデッドリフトがやりたいという方向けに、厚み50mmのマットを4枚ミックスしたパターンです。25mmと50mmでは防振効果も大きな差がありますので、普段からデッドリフトをされる方は50mmをおすすめします。

やや手狭ですし、バーベルが転がって落ちてしまう可能性もあるので、スペースがあれば8枚にするとより快適にトレーニングができます。

50mm x4枚ミックスの床引きデッドリフト最小パターン

段差が生じるためベンチの移動等では若干不便になりますので、予算に余裕のある方は次にご紹介するプラットフォームパターンもおすすめです。

6. 50mm x14枚ミックスのプラットフォームパターン

50mm x14枚ミックスのプラットフォームパターン

使用したゴムマット

最後にご紹介するのが、こちらのプラットフォームパターンです。ラック内外でのトレーニングが可能で、デッドリフトも可能、ベンチの移動も簡単です。ラックの段差が気になる方はもちろん20枚全て50mmにしてしまっても構いません。

この形は既存のタイルと入れ替えるだけで実装できますので、既に15mmなどのタイルで敷き詰めている場合にも有効です。ホームジムトレーニーの木原優さんもご自身のジムでこの形を採用しています。

 プラットフォームパターン

デッドリフトやクリーンでのさらなる騒音対策をする場合は、下記のようにやや大きめのダンベルミットを用意しましょう。

プラットフォーム+ダンベルミット

終わりに

パワーラックを使用する上での床マットの配置パターンについて検討してみました。今回はマットの必要枚数を分かりやすくするために12-20枚の幅でご紹介しましたが、もちろんタイルマットを敷き詰める方も大勢いらっしゃいますし、ある程度広い場合はロールマットで済ましてしまう方法もあります。

ジム用マットの選定で失敗しないための一つのヒントとして、本記事をご参考いただければ幸いです。

床補強やマットの性質についてさらに詳しく知りたい方には下記の記事もおすすめです。
ホームジムの床・マットの選び方を徹底解説

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